涼しい美術館で夏のおしゃれ
8月18日は 『川越きものの日』です
ヤオコー川越美術館では きものの日に
お着物 浴衣をお召しになって
ご入館されるお客様に
お好きな 三栖右嗣オリジナル 絵葉書(小)を
1枚差し上げています
涼しい美術館で 夏のおしゃれを楽しまれては
いかがでしょうか
ミュージアムカフェでは
ゆっくりと お茶を楽しみながら
お選びになった絵葉書に
残暑御見舞いを書いたり・・・
夏の素敵なひと時をおすごし下さい
by小森
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ヤオコー川越美術館三栖右嗣記念館スタッフによるブログです。‘日記’ カテゴリーのアーカイブ涼しい美術館で夏のおしゃれ8月18日は 『川越きものの日』です ミュージアムカフェでは by小森 ナガールの花束 パート2前回予告いたしました、ナガールの花束のつづきです。 或る、朝から良く晴れた日、ヤオコー川越美術館の三人で、「ナガール」に会いに出かけました。 学校の事務室をお訪ねすると、部屋の奥から事務次長さんがニコニコと出ていらして、恐縮する私たちをご案内くださいました。 え? 800号の大作<ナガールの花束>が...1985年、今から27年前のこと、東京と新潟の伊勢丹で「昨日、今日そして明日―三栖右嗣展」が開かれました。この展覧会に、800号近い大作<ナガールの花束>が出品されたのですが、その図録で美術評論家の村瀬雅夫氏が「パキスタンの秘境の地の取材の成果を800号近い大作にした<ナガールの花束>は、人物群像の記念碑ともいうべきだろう」と論評しているのをみつけました。 800号という、途方も無い大きさの人物群像?あらためて図録を見直してみましたが、どこにも大作ナガールの写真は載っていません。 ところで、ヤオコー川越美術館には <ナガール・50号・油彩> <ナガールの花束・30号・油彩> <ナガールの青年・20号・油彩> とナガールに取材した作品としては、3点が収蔵されています。(うち、<ナガール・50号・油彩>は、現在美術館に展示しております)作品を収蔵庫に収める際、一点一点すべての作品の確認作業を行ないます。「たとう」と呼ばれる外箱の中に、黄色い布の袋に包まれた作品が入っています。<ナガールの青年>を黄袋から取り出した瞬間のことです。全身が現れる前に、袋の端から青年の黒い瞳がこちらを見つめてきました。絵の中の青年と、目が合ったのです。 あらゆるつてを辿って調べ、やっと分かりました。まず、何故、図録にこれほどの大作の写真が載らなかったのか、その答えは、画伯がアトリエから展覧会場に搬出するぎりぎりまで、手をいれていらしたので、写真撮りをする暇がなかったからだそうです。そして会場についてからも、なお仕上げの筆を入れ、伊勢丹の担当の方々を驚ろかせたそうです。なかなか筆をおくことができないほど、先生は絵に沢山のものを注ぎこんでおられたのでしょう。 残念なことにこの絵は、一般に公開されてはいないそうですが、学校側の特別なご好意で、見せていただけることになりました。 七夕街のいたる所に 星に願いを託した 先日 ビックサイトで開催された 本日はあいにくの雨 BY 小森 父の日と黄色いバラの絵6月17日は父の日です 今年の父の日のプランはお決まりですか? お父様とご一緒にゆったりとした時間を ヤオコー川越美術館で満喫されてはいかがでしょうか? 先日三栖画伯のご自宅にお伺いした際 玄関ホールに 画伯がお母様をモデルに描かれた素敵な作品が飾られ それに寄り添うように 父の日の象徴 黄色いバラの絵があり 温かく 優しい気持ちがあふれていました いつか美術館で2枚の作品を展示できたらすてきだなと思いました 近日ミュージアムカフェコンサートを開催予定のスペースは 初夏の光がおだやかに降り注ぎ 名物のおはぎと紅茶を楽しめます ミュージアムショップには おとうさんありがとう と 日頃の感謝の気持ちを書くのにぴったりなグリーティングカードや 父の日のプレゼントにおすすめの ビジネスマン必読の書 「ヤオコーを創るために母がくれた50の言葉」も販売しています 父の日のラッピングも承ります 伊東豊雄設計のミュージアムガーデンは 春色からすっかり初夏のグリーンカラーになり いつもお忙しいお父様がリフレッシュされることでしょう 是非あそびにいらしてください by小森 ホタルと裸婦の絵三栖画伯はホタルがお好きで 都内にあるホテルの庭園まで蛍狩りへお出掛けになったそうです 裸婦のまわりにホタルを飛ばす作品の構想まで出来上がっていたそうですが... どんなにロマンチックな作品になっていたのでしょう いろいろと想像して楽しめますね
今年もホタルの季節になりました 三栖画伯のアトリエがある玉川村周辺には 自然の蛍狩りスポットがたくさんあります まるで ボタン雪がゆっくり降るかのように 無数のホタルが光を放ちながら飛んでいる光景は ロマンチックで幻想的で感動します
都内でもホタルの幼虫を育て蛍狩りを楽しめる川があるとお伺いしました いつか美術館の前を流れる新河岸川も ホタルの住める川に出来たら なんてすばらしいことでしょう by小森 三栖右嗣エッセイ 沖縄の海とサバニ10年の沈黙を破った三栖右嗣は、精力的な制作を開始し、北海道シリーズ、リンゴ園シリーズ、海のシリーズなどの連作を世に問います。なかでも「海」は、画家が長年心に温めていたモチーフで、北海道や千葉、沖縄の海を取材し続けていました。 千葉の漁師の吉宗さんは、「かもめとキッツォ爺さん」のキッツォさんのモデルとして有名ですが、沖縄でもたくさんのご友人との交流が生まれたようです。 そんな折、1975年の沖縄海洋博記念「海を描く現代絵画コンクール」に、画家は100号の「海の家族」を出品し、4000点にのぼる応募作品の中から、見事、最高賞のグランプリを受賞したのは周知の通りです。 ところで、三栖右嗣は文章はあまり多く残していません。そんな数少ない中からエッセイ「沖縄の海とサバニ」をご紹介します。多少長めのエッセイですが、それだけに画家の温かいお人柄と、たくまざるユーモアを満喫して戴けることと思います。by平井
沖縄の海とサバニ 酒を酌み交わす親友S氏は沖縄宮古島の生まれである。彼の幼い頃、子供達はたまに海岸に流れつく椰子の実を拾い、その果汁を飲むのが楽しみだったという。 その頃は今の都会のように洒落れた菓子等が山とあふれていた時代とは違う。しかも南海の孤島のことだから甘いものといっても数少ない菓子類と畑の糖黍をかじるしかなかったのかもしれない。なにしろたまに夜のうちに一つ位流れつくものらしいから、早い者勝ちでよほど早起きしなければ誰かに拾われてしまうので、眠い目をこすりながら出かけたものだという。 彼の童顔と丸く太った体つきを見ていると、幼いころのまっ黒に陽焼けした丸顔に、つぶらな目で寝床からむっくり起き上がって出掛けていく彼の姿が手にとるように私の瞼に浮かんでくるのであった。 ──白々と明ける海岸を丸くなって駆けて行く、遙か波打際の椰子の実を拾い上げると子供は珊瑚礁の鋭く尖った岩に打ちつけ、飲み口を作るとその甘い果汁を一口飲みホッと呼吸を吐くと、放心したように海の彼方をみつめる──。 そんな情景と"名も知らぬ遠き島より流れよる椰子の実ひとつ"とあの「椰子の実」の歌がダブってくる。子供心にも日頃、齧じり馴れた糖黍の甘さと違った名も知らぬ遠い島の甘いロマンを小さな咽に感じていたのかも知れない。そしてその実は、長い波枕を重ねて表皮にタカツメ(現地の呼び名)の貝を寄生させてトゲトゲをいっぱいつけていたという。歌の椰子の実もそんな姿であったろうか──。したたかに酔った私はその椰子の実の果汁のように甘い感傷を味わっていた。 私のなかに沖縄の思慕が生まれはじめたのはそんなことがあってからのことであった。 初めて尋ねた沖縄で、私はサバニの魅力にといつかれてしまった。サバニは当地の漁舟で、1975年に開催された海洋博のポスター等で記憶にある人もあるであろう。舟尾は鋭角的な逆三角形で、舟底は殆んど無く舟首にかけて鋭く尖り、一見不安定と思われるが海を走れば外の舟に比べて安定度は高い。それに張りを持った魅力的なふくらみのあるカーブは、外のこの種の舟にはない。彼等の海の漁法に叶った機能の追及の結果なのだろう。 自然と漁師達との戦いの中から不要なものを全部削り去るまでの永年の間には、漁師達の尊い幾つかの命も奪われたことであろう。まさに形の追及の極と言うべきだろう。機能の極は美に通じるとはこのことなのであろうか。その小さい舟体を塩水から守るため鮫の油を塗り重ね、茶褐色に染めた精悍なこの木造舟はなんと美しい形であろう。 その後、何回かの沖縄行きも、風景を求めてというよりサバニに逢いに出かけて行くと言った方が当っている位であった。近ごろは少し大型になりエンジンをつけたり、化学塗料を塗ったりしてつまらないものも多くなったが、最も原始的なサバニを求めて島を尋ねるのが楽しみである。 昨年の夏、離島に渡って夜釣りの舟を頼んだ折、いいサバニに乗ることができた。漁師からサバニの話を聞きながら夜釣りを楽しんだ。ところが涼しかったせいか、途中で小用を足したくなってしまった。 私の体重は百キロを越す始末なので,漁師とS氏に舟の片方に寄ってバランスをとってもらい、用を足すことにしたが、舟はなにしろ鋭い逆三角形である。そり返って腰を突き出すと、彼らは精一杯ふん張ってバランスをとってくれるのだが、徐々に体重を前にかけてゆくと私の重みで舟端が海面すれすれになる。2対1でいい勝負なのである。少しのショックでも舟から飛び出して真っ黒な海に飛び込みそうである。 「こんなこっちゃ、絶対にひっくり返らんから大丈夫だよ」とかえってくる。その確信にみちた響きにすこし大胆になった私は、まことに不安定なへんな恰好で何とか用が足せ「ホッ」としたものだ。 二人に、その私のおかしな恰好と目方の重さをさんざん冷やかされたが、思わぬことで舟の安定性を体験できて、 「さすがサバニ!」と内心大いに満足であった。「利根の川風たもとにいれて......」と浪曲に唄われた利根川に、その川辺で繁っている笹で作ったような舟底の平らで浅い木舟が似合うように、苦しみも悲しみも緑色に溶かし込んでしまうような、あの底ぬけに明るい沖縄の海には、その自然のなかで生まれたあの黒々として精悍な風貌をしたサバニが、風景としてもやはりピッタリなのである。 三栖右嗣 お母さんいつもありがとう
現在 三栖画伯がお母様をモデルに描いた作品が3点展示中です 明るいミュージアムカフェで ミュージアムショップでは カーネーションのお花をお探しの方は (ヤオコー新座店 フラワータイムの売場写真) by小森 ミュージアム カフェこんにちは。 早いものでヤオコー川越美術館は オープンからもうすぐ2ヶ月が 今日はラウンジにある ミュージアム カフェのご案内をいたします。 お出ししているコーヒーは土壌作りからこだわった有機栽培のブレンドです。 使用しているカップ&ソーサーは カフェだけのご来館も歓迎しております。 ラウンジに展示してある大作 <爛熳>を眺めつつ まむ君と美術館フレンチブルドックの まむ君が 飼い主様が 絵を鑑賞して カフェでお茶を楽しまれている間 |