秋の展示替えのお知らせ
9月25(水)より、新しく秋の展示が始まります。
三栖右嗣の23歳のおりの作品「自画像のためのデッサン」
代表作として、常設展示されております「爛熳」「老いる」「生きる」
もう一度見たいとのリクエストの多かった「秋日」「かもめとキッツォ爺さん」「オホーツク」「冬の静物」
そして、初めて公開されます「椿」「穣りのコンポジション」「秋果」「雑草と切り株」
など、きっとご満足いただける展示内容になっております。秋の一日、どうぞお出掛けください。
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ヤオコー川越美術館三栖右嗣記念館スタッフによるブログです。2013年9月 のアーカイブ秋の展示替えのお知らせ9月25(水)より、新しく秋の展示が始まります。 三栖右嗣の23歳のおりの作品「自画像のためのデッサン」 代表作として、常設展示されております「爛熳」「老いる」「生きる」 もう一度見たいとのリクエストの多かった「秋日」「かもめとキッツォ爺さん」「オホーツク」「冬の静物」 そして、初めて公開されます「椿」「穣りのコンポジション」「秋果」「雑草と切り株」 など、きっとご満足いただける展示内容になっております。秋の一日、どうぞお出掛けください。
せきれい物語せきれい: え? ぼくだよぉ、やだなあ、カラス君。わかんないかい? カラス: だって、なんだか印象かわったよ。 せきれい: うふっ。ぼくさ、ちょっと大人になったんだよね。羽の色がこくなったでしょ。 せきれい: ふ~んって、なにさ。もしかして「大人になったらますます手に負えな くなるぞこいつ」とか思ってるんじゃない? カラス: あっはっはぁ、その物言いはやっぱり君だったね。いやどうも、おみそれしたよ。なんだかこのごろ、見慣れないせきれいがやって来るんで、もしかしたら、君が彼女と待ち合わせしてるのかなって...思って。いやいや、ふっふっふっ。 せきれい: なに?その、ものすご~く嬉しそうな笑い方は。あ、わかったぞ。氷川神社に住まいするカラス君。 確か神社の杜には五羽のカラスがいるね。仲睦まじい二人が二組いてさ、残りの一人が、いっつもがぁがぁと、ご神域の静寂をかき乱している。あれが、君だったんだね。一人さみしく無聊をかこっていた君は、やっぱりいつも一人の僕を見て、わが身を慰めてたんだろう。「あの素敵なせきれい君にも、彼女が居ないくらいなんだから、まして、声のでかいのだけが取り柄の僕なんかには、いなくて当然なんだ」ってね。あぁ、それなのに、このごろ来る見慣れない美しいせきれいが、あの口やかましいやつの彼女なのかもしれないと、羨ましさに気も狂わんばかりになっていたところが、違った!それで思わず笑いがこみあげ... カラス: ストップ、ストップ。細かい描写では、君は思い違いをしてるけど、まあ大筋では合っているから、僕はなんにも言わないよ。 せきれい: ふん、もっと君の心的苦悩を解明してあげたいんだけどな。 カラス: ところでさぁ、話しは変わるけど、鴨くんたち、この夏は帰らず滞在しているんだね。 せきれい: あ、あのカップルね。なんかね、親類やお友達も、もうシベリアには帰ってないらしくて、自分たちも定住することに決めたったてさ。 カラス: 川越っていいとこだもんね。 せきれい: そうそう、ちょっと足を伸ばせば伊佐沼にいって、白鷺君たちともあそべるしね。 カラス: あれやこれや... せきれい: あれやこれや...
なんだか、いつになく睦まじく語り合って尽きることのない二人でした。byひらい 美しいハーモニー・・・ポコ ア ポコ ♫9月14日(土)、透きとおった女性コーラスのハーモニーが美術館内いっぱいに響きわたりました。 オープニングはモーツアルト「五月のうた」。 とても素敵なコンサートが始まる予感がしました。 そしてスキャット、日本の童謡、世界のうた、日本のうたと溢れるほどのハーモニーでお客様は心地良い時間を過ごされたと思います。 最後はみなさんとご一緒に歌うコーナーも設けて下さり、「おお シャンゼリゼ・故郷・夏の思い出」を 大きな声で合唱しました。これがまたすばらしく幸せいっぱいの歌声でした。 お集まりくださいました皆様、「ポコ ア ポコ」の皆様 ありがとうございました。 絵画と音楽の美しいハーモニー、次回は10月19日(土)「ジャズ&ボサノバ」をみなさまにお届けいたします。 どうぞお楽しみに♫ by わたなべ 三栖右嗣の足音 vol.2三栖右嗣は2010年4月18日に、83歳の誕生日まであと7日を残して世を去りました。享年は82歳ということになります。その長い画業を、これまであまた書かれた評論その他の文章を通じてご紹介したいと思います。当時の文章を加工せずそのまま読むことで、時代背景や、描かれたばかりの絵を見たときの人々の高揚した気持ちを、そのまま味わっていただけるのではないかと考えました。語られた膨大な言葉の海の中から立ちあがってくる三栖絵画の真髄を堪能なさってください。 徒手空拳の快男児 1979年 村瀬雅夫 痛快迫真の作風で現代画壇に抜群の力量を発揮している三栖右嗣は現代では"異色"の画家だろう。ともすれば団体に所属して一歩一歩画壇出世を心がけ、売り絵のために初志を歪げるサラリーマン化平均化した芸術界の大勢をなげき憂い、温厚な百キロの肥満体を創造者の気概と誇りで満たした型破りの画家の一人であって、死語になりかけている絵馬鹿がまだ当てはまるかもしれない。 東京芸術大学卒業。しかし芸術界の通行切符としていまや有用な肩書を利用した形跡はない。その逆に、学校で教えられたものは創作と無縁と言い切る。年々の発表もやめて修験者のように黙々と芸風開拓に邁進し、40代で発表を再開すると一挙に「海を描く現代絵画コンクール」「安井賞」を連続受賞した。誰が見ても文句ない受賞で、現代美術界の最高賞を軽々とさらったという印象だった。 そして52歳の今年、スペイン個展を試みた。「日本で認められ、高い金で絵が売れてもしょうがないじゃないですか。世界の芸術がこれだけ一体化した現代、外国の風物を描いて日本だけで見せたり、外国風のスタイルを真似て日本でいばっても何にもならん。世界に通用しなければ芸術家として意味がないのではないか。今や世界は一つです。ゴヤやベラスケスからピカソを生んだスペインを描いて、まずそのスペインの人びとに評価を受けたい。同時代の芸術家としてモデルになってくれたスペインの老人や女性たちに理解してもらえるか。マドリッドの個展は、その試みの手始めです」とその理由を語っている。 国内での二つの賞も、挑戦してもぎ取った武芸者の道場破りの趣があったが、スペイン展はさらに身一つでの世界への挑戦となった。そして永遠の挑戦―これが三栖氏の本領、本性であるらしい。昨年数カ月のスペイン取材制作で、三栖氏は「体も心もすっきり引き締まり若返りました」と格闘者の表情に戻してはつらつと帰国し、個展の準備を進めた。「成果は大したことないと言われるかもしれませんが、この次の構想も出来上がりました。進むのみです」と語る。 「アジアは一つ」と岡倉天心が言った一世紀後の日本から世界に打って出る試みは、壮たりと言える。荒海を切りさく竜骨のように独力勇往する現代画壇にまれな姿勢が、凛呼さわやかな作風と無縁ではないだろう。 スペインの初個展は、マドリッド中の芸術評論家、画家が訪れ見にくるべき人で来ない人はいないという盛況だった。テレビ、ラジオにひっぱり出され、画廊は人であふれ、絵も見えないほど。なんとかゆずれと毎日作者の気の変わるのを期待してねばるファンもできた。「やはりやってみてわかってもらえる。人間は同じだと確信が湧きました」と語っているが、ユーラシア大陸の東のはての画家の心意気が、西のはての人々の心を打ったからに違いない。 さて、これまで2回の「足音シリーズ」では、1975年の「海を描く現代絵画コンクール展」1976年の「第19回安井賞展」と二つの大賞を受賞し、またたく間に日本の洋画壇をかけのぼった雄姿をご紹介しました。しかし三栖右嗣にも、世界の偉大な画家たち同様、世に出るまでの様々な苦節がありました。次回は1945年から1975年まで、18歳から48歳までの、みずみずしい才能の赴くままに苦闘した、若き日の三栖右嗣を展望した「三栖右嗣作品選集」からお送りします。お楽しみに。byひらい
第8回ミニコンサートのお知らせジャズ&ボサノバライブ
美術館ミニコンサートのお知らせです。 次回のコンサートは、女性ボーカリスト諸星裕美さんによるジャズコンサートです。 ◆日 時 平成25年10月19日(土) 午後4時~5時 ◆場 所 ヤオコー川越美術館 三栖右嗣記念館ラウンジ内 ◆入場料 コンサートは無料です。 ※但し、絵画展示室入場者は、通常の料金をいただきます。 大人 300円 中人(大学生・高校生) 200円 ◆ご予約方法 ご希望の方は、直接または電話、メールでご予約下さい。 ☎ 049-223-9511ヤオコー川越美術館・三栖右嗣記念館 先着70名様、お早目に!
皆様のご来館を、お待ちしております。
ミュージアムショップからのお知らせミュージアムショップからお知らせです。 当ショップでは、開館以来ご好評を頂いおります「開館記念画集」(207頁:販売価格3,000円)の ご希望の方はお電話 TEL 049-223-9511
また、コスモス、リラ、アマポーラ、牡丹と、花の心をうつしとる三栖絵画の中から白眉の「夜明けの薔薇」がスカーフになりました。 「これは薔薇ではない、わたしが流した赤い涙の塊だ」と嘆く男の言葉がありましたが、暗い森と朝焼けの空を背景に、ひそやかにおかれた白薔薇は、どんな心を表しているのでしょうか。 柔らかい絹の風合いは、貴女のさまざまなシーンを美しく演出します。サイズは約92センチ角、シルク100%、Made in Japan, miss c,のサイン入り、価格は一枚12,600円。 美術館に額装したスカーフを展示してあります。ぜひご来館いただき実物をご覧ください。 ミニコンサート予約終了のお知らせ9月14日(土)に開催します、 女性コーラスグループ<ポコ ア ポコ>ミニコンサート おかげさまでたくさんのご予約をいただきました。本日にて、受付を終了させていただきます。ありがとうございました。 次回のミニコンサートは10月19日(土)16:00~ ♪ ジャズ&ボサノバライヴを予定しております。詳しくはまた後日、ブログにてお知らせいたします。 どうぞお楽しみに!! もうひとつ美術館よりお知らせです。 9月25日(水)より、作品が秋・冬展示にかわります。 いよいよ芸術の秋到来です!!みなさまのご来館をおまちしております。
一建築家の熱意8月22日(木)夕刻、遠く青森から若い建築家のMさんがご来館されました。 Mさんは青森でお父様と一般の民家も手掛けられる、建設会社を経営されています。ご本人は一級建築士の資格をお持ちで、以前から伊東豊雄先生の建築に惹かれ、先生の講演会にも出席されその際先生とお話もされたとのこと。またスペインまで先生の作品を見学に行かれたこともある熱烈なファンなのです。先生の「自由な発想と使う人に対する優しさ」を、自分の民家を始めとする建築に生かしたいと、熱く語られたのが印象的でした。ご来館の際、当館の「お客様の声」ノートに以下のメッセージを残されました。「青森からきました。とてもすばらしい!!RCなのに、自然の中にいるような建築におどろいています。またきたいです。」(原文のまま) 30分くらいの短い時間でしたが、会話の中からMさんの建築に対する熱意が伝わってきました。Mさん遠くからのご来館ありがとうございました。 by うたむら |