プロフィール
三栖右嗣氏(みすゆうじ)記念館は敷地内のシンボルツリーや新河岸川沿いの桜並木など、サクラとはなじみの深い美術館です。スタッフがブログを通じて、さまざまお知らせを提供し、さくらのように愛される美術館づくりをめざしています。
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スタッフブログ

ヤオコー川越美術館三栖右嗣記念館スタッフによるブログです。

2017年12月 2日 のアーカイブ

セキレイ君の帰還  Vol.1


1.噂する鴨さんたち

語り合う鴨.JPG「ねぇ、ねぇ、最近セキレイさんが帰って来たって、知ってる?」

「え?そうなの?」

「ここのところ、カラスさんとのバトルもなくて、静かだったでしょう? 一挙にうるさくなりそうよ」

 

2. セキレイ君のモノローグ

やぁ、皆さん、こんにちは。お変わりありませんか? すっかりご無沙汰しちゃって、いやどうも。 久し振りに、美術館の庭に戻ってみましたらね、浦島太郎かセキレイかって感じで、だいいち、あなた、僕を見るなり箒をもって追っかけてきた、あのデッカイおじさんね、あの人の姿がない。代わりに 庭には二羽の鳩...じゃなかった、見知らぬおじさんが、わき目も振らず、花壇のお手入れをしている。僕が近づいても、あんまり一生懸命で, 振り向いてもくれないんですよ。その花壇には、とっても丈夫そうなアガパンサスが青々と茂っていて、僕が前に知っていたひょろひょろ苗とは大違い!

 あぁ、時は流れ、人は去りゆく。美人薄命というから、あのころ,僕に優しくしてくれた美しい三人の女性(思い出は多分に美化されるものです)も、儚くなってしまったかもしれない・・・いや、皺くちゃ婆さんになってしまって、逢っても、もうその人とは分らないかもしれない。淋しいなぁ・・と、しみじみ、きょろきょろと、感慨にふけりつつあたりを見回すと、いたいた、いましたよ。以前と少しも変わらず、元気で、颯爽として、一心に何かを考えている風の彼女たちが。

 ところで、「元気」「颯爽」「一心に」というこの形容は、彼女たちをまとめて表しているのじゃなくて、一人一人を単独に評しているんです。「元気」「颯爽」というのはストレートにそのまま受け取っていただくとして、一心に何かを考えているってのは、要するにぼーっと物思いに耽ってるってことの、美的・芸術的表現です。 Aさん、Bさん、Cさんのどなたがどう形容されているか、皆さん、こんど美術館にお越しになった際に、よく観察して解明してみてくださいね。ちょっと見ただけでは分らないかもしれませんから、300円の入館料が、100円引きになるヤオコーカードをお持ちになって、何度も来館なさってください。

 ま、それはさておき、3人に会えて僕はホッとしました。3人のおば、じゃなかったお姉さまがたと僕との再会場面は、また次回にご紹介しましょう。

 ところで、と・・・・。

 あ"~、今日はカラス君はいないなぁ。積もる話もあるんだけどなぁ。

 仕方ない、では皆さん、またねー!!

 

3. 人待ち顔のカラス

人待ち顔のカラス.JPG風の便りでさぁ、あのうるさいのが帰って来たって聞いてさぁ。ま、そんなに会いたい!!ってほどでもないけどね。ああ忽然と姿を消されたら、やっぱ、心配するじゃないか。で、新河岸川をひとっ跳びして、美術館まできてみたらさぁ、

いないじゃん!!  おい!