プロフィール
三栖右嗣氏(みすゆうじ)記念館は敷地内のシンボルツリーや新河岸川沿いの桜並木など、サクラとはなじみの深い美術館です。スタッフがブログを通じて、さまざまお知らせを提供し、さくらのように愛される美術館づくりをめざしています。
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スタッフブログ

ヤオコー川越美術館三栖右嗣記念館スタッフによるブログです。

2013年9月22日 のアーカイブ

秋の展示替えのお知らせ


9月25(水)より、新しく秋の展示が始まります。

三栖右嗣の23歳のおりの作品「自画像のためのデッサン」

代表作として、常設展示されております「爛熳」「老いる」「生きる」

もう一度見たいとのリクエストの多かった「秋日」「かもめとキッツォ爺さん」「オホーツク」「冬の静物」秋日.JPG

そして、初めて公開されます「椿」「穣りのコンポジション」「秋果」「雑草と切り株」

など、きっとご満足いただける展示内容になっております。秋の一日、どうぞお出掛けください。秋果2.JPG

 

 

 


せきれい物語


せきれいロボット.JPGカラス: あ、あれぇ? 君、もしかしたらせきれい君?

せきれい: え? ぼくだよぉ、やだなあ、カラス君。わかんないかい?

カラス: だって、なんだか印象かわったよ。

せきれい: うふっ。ぼくさ、ちょっと大人になったんだよね。羽の色がこくなったでしょ。

カラス後姿.JPGカラス: ふ~ん...

せきれい: ふ~んって、なにさ。もしかして「大人になったらますます手に負えな    くなるぞこいつ」とか思ってるんじゃない?

カラス: あっはっはぁ、その物言いはやっぱり君だったね。いやどうも、おみそれしたよ。なんだかこのごろ、見慣れないせきれいがやって来るんで、もしかしたら、君が彼女と待ち合わせしてるのかなって...思って。いやいや、ふっふっふっ。

せきれい: なに?その、ものすご~く嬉しそうな笑い方は。あ、わかったぞ。氷川神社に住まいするカラス君。 確か神社の杜には五羽のカラスがいるね。仲睦まじい二人が二組いてさ、残りの一人が、いっつもがぁがぁと、ご神域の静寂をかき乱している。あれが、君だったんだね。一人さみしく無聊をかこっていた君は、やっぱりいつも一人の僕を見て、わが身を慰めてたんだろう。「あの素敵なせきれい君にも、彼女が居ないくらいなんだから、まして、声のでかいのだけが取り柄の僕なんかには、いなくて当然なんだ」ってね。あぁ、それなのに、このごろ来る見慣れない美しいせきれいが、あの口やかましいやつの彼女なのかもしれないと、羨ましさに気も狂わんばかりになっていたところが、違った!それで思わず笑いがこみあげ...

カラス: ストップ、ストップ。細かい描写では、君は思い違いをしてるけど、まあ大筋では合っているから、僕はなんにも言わないよ。

せきれい: ふん、もっと君の心的苦悩を解明してあげたいんだけどな。

カラス: ところでさぁ、話しは変わるけど、鴨くんたち、この夏は帰らず滞在しているんだね。

せきれい: あ、あのカップルね。なんかね、親類やお友達も、もうシベリアには帰ってないらしくて、自分たちも定住することに決めたったてさ。 

カラス: 川越っていいとこだもんね。

せきれい: そうそう、ちょっと足を伸ばせば伊佐沼にいって、白鷺君たちともあそべるしね。

カラス: あれやこれや...

せきれい: あれやこれや...

せきれい駆け足.JPGからす修正.JPG

 

 

 

 なんだか、いつになく睦まじく語り合って尽きることのない二人でした。byひらい