プロフィール
三栖右嗣氏(みすゆうじ)記念館は敷地内のシンボルツリーや新河岸川沿いの桜並木など、サクラとはなじみの深い美術館です。スタッフがブログを通じて、さまざまお知らせを提供し、さくらのように愛される美術館づくりをめざしています。
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スタッフブログ

ヤオコー川越美術館三栖右嗣記念館スタッフによるブログです。

2013年6月 4日 のアーカイブ

せきれい物語 カラス君おおいに語る


やあ、皆さん。カラスです。こないだは、せきれい君とのちょっとしたいさかいをご覧にいれてしまって、すみませんでしたね。

彼も悪いやつじゃないんですが、なにしろ皆さんもご承知のように、口から先に生まれてきた様なやつですから。いや、ほんとは良いやつなんですよ。まっすぐで、情熱的で、思い立ったらすぐ行動する...。

昨日も、ちらっと見かけましたがね。美術館の裏の畑に停まった軽トラのサイドミラーを、一生懸命に攻撃してましたよ。ミラーに映っている自分を、縄張りを荒らしにやってきた敵と勘違いしたんですねぇ。ま、言ってきかせて分かるやつじゃありませんから、放っときましたがね。

しかし、あとで、ずいぶん私も思い悩みましたよ。たとえ、言ってわかる相手ではないとしても、万に一つの可能性にかけて、言ってやるべきではなかったかと。無益な攻撃をやめさせれば、あいつのクチバシも痛まず、軽トラのミラーも傷つかずにすんだというものです。

賢明な、ブログの愛読者たる皆さん!いま、おや?と思われたのではありませんか。カラスといえば、ずる賢い悪魔の手先、残り物を何でもあさる悪食の王者。それが何で、このように分別のある発言をするのだと。

童謡「七つの子」で、子供を可愛がるカラスのイメージが、定着しかけたことがありましたが、それももはや昔。今、広く世に喧伝されているのは、ゴミ集積所の黄色いネットに幻惑されず、せっせとゴミの山をかきまわし、臭っさい生ゴミを道路にまき散らす都会の邪魔者。追い払えば、名著「動物のお医者さん」で、漆原教授を攻撃するカラスとして紹介されたように、自分を追い払った教授の顔を憶えていて、後日教授を襲い、残り少ない髪の毛を根こそぎ引っこ抜く執念深いやつ。それが今現在、皆さんがお持ちのカラスのイメージでしょう。え?教授だけじゃなくて、教授に似た人も襲ったじゃないかって?いやまぁ、あまり深く追求しないでくださいな。

でも、でもですよ、そのようなイメージを払拭する、素晴らしいカラス本が出版されたのです。先週の新聞の書評欄に載ってましたよ。それを見たとき、嬉しかったですねぇ。古代においては、神そのもの、あるいは神の使いとして崇められてきたわれら一族の真の姿が、ついにこの現代社会によみがえるかと!当ブログ読者のみなさんにおかれましては、是非ご購入のうえご一読されますようお薦めします。

それから、ご一読されましたら、当美術館のオバ...じゃなかった、お姉さんたちにも教えてやってくださいな。どうも、彼女たち、せきれい君や鴨君は可愛がるのに、ぼくにはそれほどでもないような気がしてならないのです。よろしくお願いしますね。それでは。byカラス

529.カラスJPG.JPG

それはカラス君の思い過ごしというものです。その証拠に、愛情をこめて、精悍なカラス君のシルエットを撮りました。byひらい